転職活動に合計1年4か月(※)くらい掛かったが、なんとか転職できた。
うわさには聞いていたが、40代での転職活動は苦労の連続だった。
同じような立場の人の参考になりそうな内容を書く。
※途中で転職活動をやめていた時期も含む。
■転職にプラスだったと思われること
- ビズリーチのスカウトに反応したこと。
- 有名な企業にこだわらなかったこと。
- 職務経歴書をアップデートし続けたこと。
- 派遣会社を避けたこと。
- あきらめずに試行錯誤を続けたこと。
上記について一つずつ説明する。
1. ビズリーチのスカウトに反応したこと
今回内定をもらった企業との最初の接点は、ビズリーチでスカウトをもらったことだった。
仕事で消耗していたし、他の企業へも応募していたこともあり、スカウトに返信したのは約1ヶ月後だった(ひどいやつだ)。
そんな私に対しても、先方はリスペクトを持って対応してくださった。事業内容にも社会的意義を感じたし、業務内容にも自分の特性を活かせると感じた。待遇も現職より圧倒的に良い内容だった(年収UP、リモートワークありなど)。
面接はオンラインが1回、対面が1回の計2回だった。
対面面接では念の為スーツにネクタイで行った。事後判断だが、もっと軽装で行っても大丈夫だったかもしれない。
面接で聞かれた質問は以下のようなもの。
- これまでの職歴
- 業種や職種を変更した理由
- なぜ個人事業を志したのか、また会社員に戻った理由は
- 応募先での業務に活かせそうなスキルや経験
- 現職と応募先では業種が異なるが、なぜこの業界を選んだのか
こちらからの質問は以下のようなもの。
- 社内システムの構成
- 平均的な1日の仕事の流れ
- 競合他社との競争戦略
- 規制官庁との関わり
- 人事評価制度
- 離職率、退職者対策、平均残業時間
- リモートワークの有無
ビズリーチ以外では以下の2つの転職サイトに登録した。
- エン転職
- タイプ
エン転職は、あまり条件の良い求人がなかったので早々に離脱した。
タイプでは、13社ほどエントリーして、面接まで到達したのはたった1社だけだった。
ビズリーチでも、「ヘッドハンター」(単なる人材紹介会社)に3社くらい登録してみたが、人材派遣の案件を紹介されただけで終わった。
ちなみに、ビズリーチには有料プランの「プレミアムステージ」というものがあるが、私は利用しなかった。
2. 有名な企業にこだわらなかったこと
サービス内容や人事制度などで有名な企業にもいくつかエントリーしてみたが、お祈り・玉砕の連続だった。
少し考えてみれば当然のことだ。いわゆる「有名企業」は、学校のクラスで言えば「高嶺の花」「カースト上位」のような存在だ。そんな彼ら・彼女らが相手として求めているのは、同じような地位にいる者だけだ。つまり「有名企業」が採用する人物とは、華々しい業績を残した業界のインフルエンサー的な人物くらいだろう。
私はそのような存在ではないし、年齢的にもポテンシャル採用枠ではない。
応募先に関しては、たとえ知らない企業であっても、事業内容に共感でき将来性を感じるのであれば応募してみる価値はあると思った。早めに切り替えるべきだった。
3. 職務経歴書をアップデートし続けたこと
1年以上もの長い間転職活動を続けていると、だれてくる時期が何度もある。
私の場合、だいたい2〜3ヶ月に一度は、
「あーあ。やっぱ40超えたおっさんに転職なんて無理なんじゃね?」
というあきらめムードがやって来た。
そんな時に改めて職務経歴書を見直してみると、
「うわ!この経歴書、分かりにくいし、読みにく!そら、落ちるわ!」
という発見がある。
長い部分や重複している部分、省略できそうな部分を消したり、実績をわかりやすく書き直したり、勉強しているプログラミングの成果物をGitHubに上げたりして、徐々に改善していった。
4. 派遣会社を避けたこと
人材派遣には賛否両論がある。
メリットとしては、経験が浅くても採用されやすいこと。
デメリットとしては、低待遇になりがちなことや、人材派遣会社に永久にマージンを搾取され続けることなどがある。
現在無職ならともかく、現職を投げ打ってまで派遣会社に人生を預けるのはリスクが高すぎると感じた。
5. あきらめずに試行錯誤を続けたこと
結局精神論か、という感じになってしまうが、とにかく動き続けていればチャンスはやってくると実感した。
前述した通り、ビズリーチ以外にも複数の転職サイトを利用したし、企業に直接応募もした。実力不足を補うため、勉強して成果物を提示したりもした。
非合理的な話ではあるが、「流れ」というものもあると感じた。
書類選考すら通過しない状況が長らく続いていたが、急に面接が立て続けに決まった。
面接は全て好感触で、オファーを同時にもらった。
まさかこちらが「お祈りメール」を送る状況になるとは考えもしなかった。
■転職にあまり効果がなかったと思われること
ここからは逆に「無駄だったかもしれないこと」について書く。
- 企業の自社サイトから直接応募したこと。
- 「数打ちゃ当たる」と一度に10社以上同時にエントリーしたこと。
- TOEICやプログラミングの勉強をしたこと。
- フリーランスや副業系のサイトに登録したこと。
1. 企業の自社サイトから直接に応募したこと
転職サイト以外にも、良さそうと思った会社の自社サイトから直接求人に応募していた。しかし、この方法はやめた方がいい。
まず、企業ごとに異なるフォームに職務経歴などを逐一入力しなければならず、1社申し込むのに1時間位かかるからだ。
さらに、企業の立場で考えると、自社サイトから応募してきた求職者は
「どこの馬の骨とも分からない者」
である。転職サイト経由で応募してきた求職者の方が、「第3者の目を通っているのである程度信用できる」と判断されている気がする。
私はケチなので、採用コストで考えると自社サイトで採用した方が安上がり(採用側の視点)と思ってしまう。しかし人材を貴重な「資産」として考えると、「多少割高になってもしっかりした人を雇いたい!」となるのかもしれない。
2. 「数打ちゃ当たる」と一度に10社以上同時にエントリーしたこと
数は「打っても当たらない」のである。
3・4社同時にエントリーして「お祈り」の結果が返ってきたなら、何かやり方を変えるべきだ。やり方を変えるとは、
- エントリー対象の業種・職種を変える。
- 職務経歴書の書き方を変える。
- 利用する転職サイトを変える。
- 自身の不足を補うため、勉強したり、実績作りをしたりする。
のようなこと。
3. TOEICやプログラミングの勉強をしたこと
前に書いたことと矛盾するが、勉強が成果に結びつくとは限らない。
私の場合、新しいことを勉強すること自体が精神的安定を保つのに役立ったので、完全には無駄ではなかった。しかし、転職先に必要な知識ではなかった。
勉強よりは、自身のこれまでの職歴や実績をうまく伝えることに力を注いだ方が近道だ。
4. フリーランスや副業系のサイトに登録したこと
「普通の転職が無理ならフリーランスや個人事業ではどうか?」
と考えて色々なサイトに登録してみたが、こちらも成果は思わしくなかった。
少し考えてみれば当然だが、未経験者やブランクのある者に割高な料金で発注する人はいない。
フリーランスサイトのコンサルタントからは、
「まずはココナラやクラウドワークスなどで、安くても実績を作ることから始めてみては?」
と言われた。ごもっともだ(時間がかかり過ぎるという点を除けば)。
※近日追加予定
■まとめ: 年齢を理由に転職をあきらめないで
40代でも転職をあきらめる必要など全くない。転職活動は長期にわたるかもしれないが、試行錯誤を続ければ必ず結果に結びつく。疲れたら転職活動を休んでもいい。またいつか再開すればいい。
とにかく、有名企業にこだわらないこと。職務経歴書をアップデートし続けること。
少なくともこの2点だけはやってみて欲しい。
※アイキャッチ画像:mohamed HassanによるPixabayからの画像