トイレが水漏れするようになった。
ホームセンターで資材を買って来て直そうか、とも考えた。しかし、既に夜なのでホームセンターに行くのは寒いし面倒だ。仕事もあるし、同居家族も困っている。素直に業者さんを呼ぶことにした。
水道屋さんを探す
候補として真っ先に浮かんだのは、所有物件のトイレ工事を依頼したことのある業者Aさんだ。
翌朝、電話をした。「今週中に行けるかどうか分からない。予定を確認してまた連絡する。」とのこと。ひとまず電話を切って、トイレの写真をメールで送信しておいた。
できれば今週中には直したい。第二候補を探そう。水道修理で法外な金額を吹っかけられたというイヤな話はよく聞く。業者探しは慎重に行わなければならない。
市の指定水道工事業者の一覧を見て、かたっばしから名前で検索してみる。半分くらいはホームページが出てきたが、よく見たら同じテンプレの使い回しがほとんど。自社サイトを持っている会社はほんの少ししかいなかった。自社サイトが充実しているように見えた会社に電話をかけてみた。
「はい。水道屋です。」
???水道屋?
そんな名乗りアリか?会社名も名前も言わないの?
この時点で断れば良かったが、早く直したいという焦りから話を続けてしまう。
「見積もりの出張費などは掛かりますか?」と質問してみた。すると、「いいえ、見積もりは無料です。」との返答を得た。であれば、見積もりだけでも頼んでみよう。こちらの住所と連絡先を伝えた。
「では、一時間以内に担当者が行きます。」と言われ、電話は終了した。
ぼったくり業者B、来襲
約一時間後、「水道屋」(業者Bと呼ぶ)の担当者が来てくれた。
室内に入る前に名刺を渡してくれて、名乗りもしてくれたのは好印象だった。しかしその好印象はすぐに地に堕ちることとなる。
念押しで「見積もりだけは無料ですよね?」と聞く。「はい、そうです。」との返答を得る。トイレに案内すると業者Bは現場を見るなり、
「水回りは『なんとか一時しのぎ』ではダメなんですよ。結局、何かのきっかけでまた漏れて来てしまうかもしれないので。」
「タンクの交換だけなら5万円くらいですが、タンクを替えるなら便器もセットで変えた方がいいです。そうすると17万円くらいです。あ、便座はサービスで(無料で)付けます。」
「下の部屋の人に迷惑かけてしまうことも考えられますからね。そうしたら裁判で何百万円の問題になってしまいますよ。」
などと、典型的な「不安あおり営業」を繰り返す。あ、コレあかんやつや。
「他の業者さんも呼んでいるので、今日は大丈夫です。わざわざ来ていただいてありがとうございます!」と伝え、丁重にお引き取りいただいた。
帰り際に、「YouTubeとかにも水回り修理の動画上がってますけど、素人さんは手を出さない方がいいですよ。」と、捨て台詞を言われた。
さらにこの業者B、トイレの手洗い場とつながっているホースを外したまま帰ってしまった。
どっちが素人だ?このまま流したら水が床にあふれてしまうではないか。嫌がらせ?それとも水漏れ悪化で私が泣きついてくるのを狙ったのか。
ひどいものだ。こんなヤクザみたいな業者もいるのか、と思ったが、電話を続けてしまった時点で私の失敗だった。
救世主、業者A
その日の夜、この投稿の最初に触れていた業者Aさんからメールが来ていた。
「○日なら行けそうです。料金は高くても2万円くらいだと思います。」とのこと。早速、「発注します。よろしくお願いします。」との返信をする。
○日になり、業者Aさんが来てくれた。説明によると、元々付いていた管の長さが合っておらず、無理やりパッキンで止水していた様子。老朽化で漏れてきてしまったようだ。
管そのものを、「フレキ管」に取り替えてくれた。交換直後は水滴が少しだけ(一時間に1滴くらい)出てきていたが、時間がたつにつれ出なくなった。
【結論】ぼったくりかどうかは話せば分かる
話さないと分からない、とも言える。ホームページやクチコミを見ただけでは分からない。
これまでの経験では、私にとって苦手な業者さんは半分くらいはいた気がする。
苦手というのは具体的に言うと、
- 知識でマウントしてくる。
- 頼んでないことまでやろうとして来る。
- 明らかに不機嫌。
- こちらの話を聞いてくれない。
といった感じ。「この業者さんとは合わんな」と感じたら仕事を頼まない、というルールを徹底しておけば、不本意な結果は避けやすいと思う。
市区町村の指定水道工事業者であっても、感じの悪い業者はいくらでもいる(いた)。電話とか会って話してみて、「あ、これヤバいかも。」と感じたら即逃亡が吉だ。
要はトライアンドエラーしかない。私も一歩間違ったらボラれていたかもしれない。
最後にフォロー
さんざんイヤなことを書いてしまったが、業者Bにも事情はあるだろう。無料見積もりでも作業員の工数は掛かっているわけで、その分のしわ寄せが実際の工事費に上乗せされているのだろう。
見積もりを有料にする代わりに、無理な工事を要求しない、といったルールにすれば、優良工事業者としての評判を得られるかもしれない。が、仕事のやり方を変えるのは誰にとっても難しいことだ。