空室を埋めるための8つの「本当の」空室対策

不動産経営

不動産投資をしている大家さんの悩みの中で、ダントツの一位が「空室」です。
自分への激もかねて主な空室対策について振り返ってみます。

勉強のために、他の不動産投資サイトが勧めている空室対策を眺めていたら、

(1)利便性のいい立地の物件を選ぶ
(2)安定して人気のある間取りや設備の物件を選ぶ

などと書いてありました。
※出展:不動産投資の教科書

これって空室対策と言うか、「物件調査」の段階の話の気がします。
「空室対策」は本来、既に持っている物件に対しておこなうものです。

以下、現役大家による「本当の」空室対策を8つ掲載します。

内見者を増やすための空室対策

1)不動産屋さんを回る

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管理会社が決まっている場合、入居者募集もその管理会社に依頼するのが一般的です。
ただし募集開始から3か月たっても空室が埋まらない場合は、入居者募集契約を「専任媒介契約」から「一般媒介契約」へ切り替えることが可能です。
「一般媒介」であれば、管理会社以外の不動産屋にも募集してもらうことが可能です。

※参考:

新聞広告を例に挙げると、日本経済新聞だけに広告を載せるよりも、

  • 朝日新聞
  • 読売新聞
  • 産経新聞

など、様々な新聞に広告を載せた方が多くの人の目にとまる可能性が高くなります。

多くの不動産屋さんに仲介(媒介)してもらうことで、多くのお客さんに自分の物件を紹介してもらえる可能性があります。

2)広告を出す

専任媒介契約を結んでいる不動産会社には、広告費を支払う必要はありません。
専任媒介契約を結んでいる不動産会社は、契約が決まれば管理費や仲介手数料を確実に受け取れるからです。
しかし一般媒介の不動産会社には「広告費を払いますよ。」と約束しておかないと、彼らがインターネットや店頭などに広告を出してくれる可能性は限りなく低いです。なぜなら、インターネット等に広告を出すにもお金が掛かるからです。
一般媒介の不動産屋にやる気を出してもらうためには、最低でも一か月分、場合によっては二か月の広告費を約束しておく必要があります。

※参考:広告費を払わないつもりなら不動産屋さんは回るだけ時間のムダ(客付け)

不動産屋さんに広告費を支払う以外にも、広告を出す方法はあります。

  1. ホームページを作る
  2. 直付けのサイトに物件を登録する
  3. フリーペーパーやタウン情報誌に掲載する
  4. 駅や町内の掲示板にチラシを貼ってもらう
  5. チラシをポスティングする

2.の「直付けのサイト」とは、以下のようなサイトです。
[直談.com]
jikadan

[大家発!賃貸物件情報]
tonarino-oyasan

3)家賃相場に合わせる

空室期間が長引いているということは、近所の競合物件と比べて家賃が高すぎるのかもしれません。
下記のような賃貸ポータルで、競合の家賃を調べてみましょう。

上記のような賃貸ポータルで一か月に一回は家賃相場をチェックして、自分の物件の家賃を見直してみましょう。

また、自分の物件が上記のようなポータルサイトに掲載されていない場合も考えられます。
そのような場合は、一般媒介で回った不動産屋の中で信頼できそうなところを選んで、ポータルサイトへの掲載を依頼してみましょう。

4)リフォームをする

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退去直後の物件は汚れているのが普通です。壊れている設備もあるかもしれません。

  • 壁紙(クロス)の張り替え
  • 畳の表替え・交換
  • ふすまの張り替え
  • キッチンの掃除
  • 設備の修理

このようなリフォーム作業を実施する必要があります。
空室の間に大規模なリフォームを済ませておけば、入居中の手間が掛からなくなるというメリットもあります。

成約率を高めるための空室対策

上記1)~4)は内見者を増やすための空室対策です。
まずは内見者が来てくれないと空室は埋まりません。

以下の5)~7)は内見者が来てくれるようになってからの空室対策です。
内見者が3人~4人と来ているのに空室が埋まらない場合、成約率を高める必要があります。

5)時々そうじする

空室期間が長引くと、

  • 庭の草木が伸びる
  • 玄関にゴミがたまる
  • 室内にホコリがたまる
  • 室内に蜘蛛の巣が張る
  • 窓が汚れる
  • ベランダに落葉やゴミがたまる

このような汚れが蓄積されます。
内見者が引いてしまうようなレベルの汚れだと、せっかくの内見者に悪印象を与えてしまいます。

1~2か月に一回程度は物件全体のそうじを実施しましょう。

6)ウェルカム感を出す

内見者さんに好印象を持ってもらう方法です。例えば以下のような方法が考えられます。

  • 玄関に芳香剤を置く
  • 新品のスリッパを置いておく
  • トイレに「消毒済み」の紙を掛けておく(掃除もしておく)
  • 「入居のご案内」の冊子を置いておく
  • 粗品(消耗品)を置いておく

「入居のご案内」とは、各設備の説明やマニュアル、ゴミ出しの場所、周辺の生活利便施設など、入居後に役立つ情報をファイリングしたものです。内見者に「ここに住んでも安心だ。」と思ってもらうためのものです。

粗品(消耗品)とは、トイレットペーパーや乾麺など、引っ越し後に役立ちそうなもののことです。入居者へのプレゼントとして置いておきます。

7)ディスプレイをする

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入居後の生活を想像できるよう、ダイニングテーブルやイスや家具などを置いておきます。
分譲マンションのモデルルームが参考になります。

ただし入居決定後は家具等を撤去する必要があります。物件近辺に住んでいて、余分な家具を置いておけるスペースがある人向きの作戦です。

8)撤退する

何年も空室が埋まらないのであれば、

  • 売却する
  • 自分が住む
  • 倉庫として使う

などの方法が考えられます。
空室の放置は、数百万円をタンス預金しているようなものです。
物件の劣化や固定資産税を考慮すると、タンス預金の方が割のいい投資かもしれません。
ある程度投資資金を回収できているなら、他の有望な不動産に資産を振り向けるというのも一つの空室対策です。

まとめ

改めて空室対策を見直してみると、まだ私も手を付けていないことが山ほどありました。
がんばって空室を埋めたいと思います。

金持ち大家さんがこっそり実践している 空室対策のすごい技

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  • 作者:日本不動産コミュニティー
  • 出版社:日本実業出版社
  • 発売日: 2012-07-20
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