コインランドリー投資についての本を読みました。
著者(コインランドリーFC経営者)の文章が上手いこともあり、相当魅力的な投資という印象を受けました。
以下、本文を一部引用します。
コインランドリーは成長市場
現在はいったい誰がコインランドリーを使っているのでしょうか。
答えは、共働きの主婦です。なぜ、彼女たちがコインランドリーを使うのか、それは、文字通り共働きの主婦は忙しく、時間がないからです。
近年、女性の社会進出が盛んになってきました。
そこに、リーマンショックが加わり、ダンナさんのお給料が減ってしまったため、それまで専業主婦でいられた奥さんたちが、パートに出たり、フルタイムで勤務したりせざるを得なくなりました。
少子高齢化が進んでいる今の日本では、投資やビジネスに関しては、
「どうせ人口が減っているから、将来性なんてないでしょ?」
「空き家が増えているから、不動産なんてやるだけ無駄でしょ?」
「地価が下がっているから・・・」
と、ネガティブな人の方が多いです。
コインランドリー投資に関しても、
「今さらコインランドリー?そんなの儲かるわけないだろ!」
という意見が大半と思われます。
そのようなネガティブなイメージを覆すには、新たな需要や将来性を提示するのが一番の方法です。
この本の著者は「共働きの主婦」という、従来のターゲット(単身男性)とは異なった客層を示し、コインランドリー投資の将来性を訴えています。
コインランドリー投資の7つの魅力
コインランドリー投資の魅力をまとめておきたいと思います。
1)人件費がかからない
2)人材教育が必要ない
3)粗利率が高い
4)成長産業である
5)流行り廃り(はやりすたり)がない
6)競合が強くない
7)機械が最低でも20年、長ければ40年もつ
不動産投資も似たような特徴を持っていますが、
4)成長産業である
5)流行り廃りがない
このあたりは事情が異なります。
空室が増加している現状では、アパートやマンションは成長産業とは決して言えません。また間取りや設備に関しても、アパートやマンションには「流行り廃り」があります。
人のたくさんいる場所へ持っていけばいい
コインランドリービジネスにも一つだけ懸念材料があります。
それは何かというと、「町が変わってしまうこと」です。
例えば多摩ニュータウンのように過疎化してしまい、お客さんが来なくなる可能性もあります。
とはいえ、これについても、それほど心配することはありません。仮にそうなったとしたら、機械を外して、人のたくさんいる場所へ持っていけばいいのです。コインランドリーは洗濯機の新旧に関係なく、立地条件で売り上げが決まるため、仮に最初に出店した店舗の売り上げが下がってきたとしても、新たに立地のよい店舗を借りて、そこへ持っていけばいいだけなのです。
「外して持っていけばいい」というのは、不動産投資では不可能な方法です。
「町が変わってしまう」ことは、アパートやマンションの経営においても死活問題となります。
例えば、単身者向けのアパートで、近隣の大学や大きな工場などが閉鎖してしまえば、需要が激減してしまいます。
コインランドリーであれば、洗濯機を取り外して新しい町で開店することで、既存の投資を有効活用することができます。もちろん新規開店費用が別途必要になりますが、事業として考えれば必要経費です。
初期投資は1500万円
初期投資は、1300~1500万円をお勧めしています。
内訳は、1000万が洗濯機と乾燥機の購入代金で、その他の費用が300~500万円です。その他の費用とは、内装費、電気工事、給排水工事、看板など内装工事にかかる費用です。金額の幅があるのは、店舗ごとに多少の違いが出てくるからです。
1000万円だと、洗濯機が3~4台、乾燥機が7~8台分なので、店舗の規模は10坪~15坪くらいです。
この規模の店舗だと、軌道に乗ってくれば一ヶ月の売り上げは60万円程度になります。一方、経費は電気・ガス・水道が12万円、人件費が3万円。さらに当社のFCの場合は、これにコールセンター費用が1万5千円、その他雑費が5000円プラスされます。
店舗の家賃を13万円とすると、経費は合計30万円で、利益がちょうど半分くらいになります。これが平均的な収入です。少ないところでは、売り上げが30万円くらいのケースもあります。始めて1~2年は店舗の認知度が低いので、なかなか売り上げが伸びにくいという理由もあります。
初期投資の費用として、著者は1500万円規模をおすすめしています。
1500万円という額は、中古アパートと似たような金額です。新築アパートよりは明らかに安いです。
仮に毎月の利益を30万円とした場合、利回りは24%となります。
※360万円÷1500万円。全額自己資金の場合。
まとめ
コインランドリーでは、売上の集金や掃除など定期的な訪問が必要なため、不動産投資のように「ほったらかし」とはいきません。
アルバイトを雇うにしても、お金を扱う作業のため、人選は慎重に行う必要があります。売上と実際の入金額に差がないか、チェックできる仕組みも必要です。
コインランドリーは投資というよりは、事業としての色合いが強いです。
不動産投資のように、気軽に長期旅行や引っ越しをするのは難しいかもしれませんが、腰を据えてじっくりと事業を行う覚悟があるのであれば、コインランドリー投資も面白いかもしれません。