その不動産屋さんで本当に大丈夫?不動産屋さんの健全性をチェックするには

不動産を購入するためには、不動産屋さんに間に入ってもらう必要があります。
ほとんどの不動産屋さんは熱心で真面目に仕事をしてくれます。しかし中には「この会社、大丈夫か?」というような業者が紛れ込んでいるのも事実です。
この記事では、あなたが仕事を任せようとしている不動産屋さんが、過去に処分を受けたことがあるかどうかを調べる方法についてお伝えします。

都道府県知事による監督処分情報

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※出展:国土交通省

国土交通省が運営しているサイトで「国土交通省ネガティブ情報等検索システム」というものがあります。
各都道府県の宅建業者監督処分情報ページへのリンク集です。

例えば埼玉県のサイトへ飛んでみると、処分を受けた会社の名前、年月日、処分内容がズラっと一覧で並んでいます。
処分の内容としては、「保証協会の社員資格を喪失したにもかかわらず、営業保証金を供託しなかった。」というものが多く見られます。
宅建業者が保証協会の社員資格を喪失する原因としては、

  1. 支店を増やしたのに、追加分担金を支払わなかった。
  2. 取引相手に損害賠償を請求され、保証協会から還付充当金を求められたのに、支払わなかった。

この二つが考えられます。

都道府県の公報

各都道府県がサイト上で公開している「公報」という新聞のようなものがあります。
こちらにも、監督処分情報が掲載されています。

例えば兵庫県を例に挙げると、検索窓から「県公報発行」「●●株式会社(不動産屋さんの会社名)」「処分」というキーワードで検索をすることで公報を閲覧することができます。

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※出展:兵庫県

宅建業者に対する監督処分

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宅建業者が受ける「監督処分」とはどんなものなのか、以下に説明します。

宅建業者(不動産屋さん)が、宅建業法やその他法令を遵守していなかった場合、知事や大臣から処分を受けることがあります。
処分には以下の3通りがあります。

1. 指示処分

以下のいずれかに該当した場合、現状の業務を改善するよう指示されます。

  1. 取引の関係者に損害を与えたとき、または与える恐れが大であるとき
  2. 取引の公正を害する行為をしたとき、または害する恐れが大であるとき
  3. 業務に関し他の法令に違反し、宅建業者として不適当であると認められるとき
  4. 取引士が監督処分を受けた場合で、宅建業者にも責任があるとき
  5. 宅建業法・住宅瑕疵担保履行法の一部(住宅販売瑕疵担保保証金の供託等の義務など)に違反したとき

※「他の法令」とは、都市計画法、建築基準法、景品表示法などのことです。
※出展:合格しようぜ! 宅建士 2016 音声付きテキスト&問題集 上巻[宅建業法・法令上の制限]。以下、出展元の記載がない場合は同著からの引用

2. 業務停止処分

以下のいずれかに該当した場合、業務の全部または一部を停止しなければいけません。期間は1年以内です。

  1. 他の法令に違反し、宅建業者として不適当であると認められるとき
  2. 取引士が監督処分を受けた場合で、宅建業者にも責任があるとき
  3. 指示処分に従わないとき
  4. 宅建業に関し不正または著しく不当な行為をしたとき
  5. 以下の宅建業法の規定に違反したとき
    • 名義貸しの禁止
    • 専任の取引士の設置義務
    • 従業者名簿の設置、従業者証明書の携帯
    • 誇大広告の禁止、取引態様の明治義務、契約締結等の時期の制限
    • 守秘義務、不当な履行遅延の禁止、媒介契約書の作成・交付義務
    • 限度額を超える報酬の受領、不当に高額な報酬の要求の禁止
    • 事実不告知等の禁止、手付の貸付、契約締結に関する不当行為
    • 自己所有に属しない宅地建物の売買契約締結の制限
    • 手付金等の保全措置、所有権留保等の禁止
    • 重要事項説明、契約書面の交付


3. 免許取消処分

以下の事項に該当した時は、宅建業者の免許は取り消されます。

  1. 欠格事由に該当したとき
  2. 免許換えをすべき場合なのにしていないことが判明したとき
  3. 免許を受けてから1年以内に事業を開始せず、または引き続いて1年以上事業を休止したとき
  4. 廃業等の届出が無く、廃業等の事実が判明したとき
  5. 不正の手段により免許を受けた時
  6. 業務停止処分自由のいずれかに該当し、情報が特に重いとき
  7. 業務宇野停止処分に違反したとき


聴聞(ちょうもん)とは

監督処分を実施する前に、国土交通大臣や都道府県知事は対象業者に対して「公開聴聞」をおこないます。
一種の裁判のようなものです。「公開」なので、傍聴が可能です。

聴聞の傍聴について:
傍聴を希望される場合、8月29日(金)17時までに申込みください。一般の方も含め傍聴人の席を用意しておりますが、会場の都合上、希望者が多数の場合は傍聴を制限する場合があります。
詳細については、建政部計画・建設産業課(内線6153)までお問い合わせください。
なお、撮影や録音等はできませんので予めご了承ください。

※出展:東北地方整備局

聴聞期日の1週間前までには、対象者への書面通知が行われます。聴聞の期日と場所は公示されます。

官報と公報のどちらを調べるべきか

不動産屋さんのHPや名刺には、
「宅地建物取引業 〇〇県知事 ●●(n)第xxxx」
という情報が掲載されています。

上記のように「〇〇県知事」とある場合は、都道府県の「公報」を調べれば良いということが分かります。
宅建業者の98%は知事免許なので(残り2%が国土交通大臣免許)、基本的には公報を調べれば事は足ります。

まとめ

過去に監督処分が実施されていたとしても、悪意がない、または不注意によるケースも考えられます。処分を重大に受け止めて、以後まじめに仕事に取り組んでいる不動産屋さんもいるでしょう。

監督処分情報を見付けたら、「こんな内容(監督処分の情報)を見付けたんですが、その後どうなっていますか?」と担当者の方へ軽く確認してみてください。
「そうなんですよ、お恥ずかしいことですが・・・。」と反省や再発防止策を語ってくれるのであれば、取引継続を検討しても良いです。しかし、居直ったり無かったことにするような不動産屋さんであれば、すぐにでも他の業者さんを探しましょう。

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