※出展:9ポスト
近所でガケを切り崩しているショベルカーを見て、「中古住宅の解体工事って自分で出来るんだろうか?」(DIY解体)という考えが頭をよぎりました。
中古住宅の解体費用の相場
業者さんに解体を依頼した場合、建物面積一坪あたり3万円~4万円が相場です。
※出展:解体サポート全国版
重機が入れないような狭い場所など、条件によっては費用が倍くらいに跳ね上がることもあります。
中古住宅を自分で解体するには
ググっていたら、「自分で解体するという話をしたら、笑い飛ばされた」という話を見付けました。
自分で解体をやろうとしたときほとんどすべての建築士は、不可能と笑い飛ばしました。
親切心からでしょうがずいぶんしつこく不可能であることを説明してくれた人も居ました。
しかし実際にやったらあきれ顔程度でそれ以上何も言いません。
逆に私と同じように自分で解体したという人も現れてきました。
家を自分で解体するような人は、ごく少数でしかないのでしょう。
本当にやらないとそう言う人にはなかなか巡り会わないのかも知れません。
※出展:解体作業をやってみて
手続きとしては、断熱材に含まれるアスベストの確認と「確認済証の掲示」が必要になるそうです。
ちょうど道を挟んだ築2.30年の家が今解体されております。
よく見てないのですが建築で言うところの「確認済証の掲示」のような物がありましたね、役所に届けるには届けたのでしょう。
当然2004年以前の建物であれば微少であれアスベストを含む可能性が有りますので近隣に神経質な方が居れば聞かれると思います。
※出展:家の解体を自分で行いたいのですが問題はありますか?|教えてgoo
いずれにせよ、ちゃんとした手順を踏めば、できなくはないようです。
中古住宅を自分で解体するのに必要な費用
重要なのは、「いくら掛かるのか?」という点です。
業者に依頼するのと大差ない金額であれば、業者に任せた方が良いに決まっています。
ぱっと思いつくのは以下の費用です。
- 重機の免許取得費用
- 解体作業の講習費用
- 重機のレンタル費用
- 指導料
- 廃棄物処理費用
- 役所への届け出費用
1. 重機の免許取得費用
「5日間(38時間)で103,000円」の講習を受ける必要があります。
※出展:
コマツ・車両系建設機械(整地・運搬・積込み用及び掘削用)運転技能講習
家の解体を自分で行いたいのですが問題はありますか?|教えてgoo
2. 解体作業の講習費用
「石綿使用建築物等解体等業務」が8,000円。
「車両系建設機械(解体用)運転技能講習」が23,000円。
講習地が遠方の場合、交通費や宿泊費も見込んでおく必要があります。
3. 重機のレンタル費用
一日当たり約10,000円が相場のようです。
※出展:日の丸レンタリース
4. 指導料
講習を習ったとはいえ、素人がいきなり重機で解体作業をするというのは、どう考えても無謀です。
経験豊かな方に指導者として入っていただく必要があります。
一日30,000円くらいは見ておきましょう。
5. 廃棄物処理費用
木造2階建ての住宅を解体した場合、約2000立米の廃棄物が出るという資料がありました。
※出展:解体のウエノ
1立米あたりの廃棄費用の相場は7000円~です。
※出展:晴栄運送
単純に掛け算すると、廃棄物処理費用だけで1400万円も掛かってしまうことになります。
6. 役所への届け出費用
建物面積80平米を超える建物の場合、「建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律」に基づく届出書を自治体に提出する必要があります。
また、解体後は住居のない更地になるので「滅失登記」も必要です。
どちらも自分で行う場合は、登記簿の取得費用など1000円程度で済みますが、滅失登記を専門家へ依頼した場合は30,000円ほど必要になります。
まとめ:廃棄物処理費用高すぎ
費用をまとめます。
項目 | 費用 |
---|---|
重機の免許取得 | 103,000円 |
解体作業の講習 | 31,000円(2つの講習の合計) |
重機のレンタル | 50,000円(5日間) |
指導 | 60,000円(2日間) |
廃棄物処理 | 14,000,000円 |
役所への届け出 | 1,000円 |
合計14,185,000円です。
どう考えても、廃棄物処理費用が高すぎます。
廃棄物処理費用を除けば185,000円と、かなりの割安感が出てきます。
しかし、廃棄物処理の問題は残ります。
また、自分の人件費や免許取得・講習受講の際の交通費や宿泊費などを考えれば、20万円くらい可算した方が実態に近いと言えます。
以上のように見てくると、解体業者さんが100万円程度で仕事を受けてくれるのであれば、かなりお得なのではないかという気がしてきます。一体、解体業者さんはどのようにして廃棄費用を安く抑えているのでしょうか。
鉄くずや銅などのスクラップは、買い取ってもらうことも可能と聞いたことがあります。もしかしたら解体業者さんは、全てを廃棄物として処理するのではなく、売れるものは売ることで工事費を安く抑えているのかもしれません。
廃棄物を安く処理する方法が見つかるのであれば、「DIY解体」にも検討の余地はあると言えます。