コインランドリー経営は実際に儲かっているのだろうか?
近所のコインランドリーの稼働状況を参考にシミュレーションしてみた。
調査方法
業務用洗濯機を輸入販売しているダイワコーポレーションによれば、コインランドリーでは午前10時~13時の3時間で、1日の売上の半分が発生するとのことだ。
-(参考)「コインランドリー事業説明会(ダイワコーポレーション)」レポート
これが正しいとすれば、
(午前10時~11時の売上) × 3時間 × 2倍 = 1日の売上
という数式が成り立つはずだ。
(ざっくり感は否めないが)
この1日の売上を30倍すれば、月の売上も予測できるはずだ。
(ざっくり感は否めないが)
調査開始
というわけで調査開始。
近所のコインランドリーを30分間隔を空けて訪問した。
洗濯機の利用状況から売上を予測する。
10時30分
乾燥機:8台中1台使用済。
洗濯機:6台中3台使用済。
この時間帯(30分間)の予想売上、乾燥機300円×1+洗濯機200円×3=900円。
11時00分
店を外からのぞくと、30分前に入った時と同様、店内を掃除をしている人がいた。オーナーさんだろうか。
洗濯もしないのにウロウロしている怪しいやつと思われそうだが、意を決して話しかけてみる。
(私)「オーナーさんですか?いつもキレイにしていただいてありがとうございます。」
(オーナーっぽい人)「いいえ。従業員です。こちらこそありがとうございます。」
オーナーさんではなかった。オーナーさんだったら、コインランドリー経営してみてどうか訊いてみたかったが…。
気を取り直して、話を続ける。
(私)「ここはいつも流行っていますね。掃除も大変でしょう?」
(従業員さん)「そうですね。最近近所のコインランドリーが1軒閉店したので、お客さんが流れてきているみたいです。」
なるほど。やはり商売の世界は弱肉強食。店を開いたからといって、それだけでうまくいくわけがない。
従業員さんとの話を終えた後、改めて店内の様子を調査。
乾燥機:8台中3台使用済。
洗濯機:6台中0台使用済。
この時間帯(30分間)の予想売上、乾燥機300円×3=900円。
売上の予測
1時間あたりの予想売上:1,800円
10時~11時の予想売上は、30分あたり900円×2で1800円。
10時~13時の予想売上:5,400円
10時~11時の予想売上×3時間=5,400円。
1日の予想売上:10,800円
10時~13時の売上が1日の売上の半分との説に基づき、1日の予想売上は5,400円×2=10,800円。
1ヶ月の予想売上:約30万円
1日の予想売上10,800円×30日=約30万円。
家賃等のコストについて
賃貸物件ポータル「アットホーム」で、調査対象のコインランドリーと似たような立地・面積の貸店舗を検索した。
月額賃料の平均は約12万円だった。
※横浜市内、駅徒歩20分以内、店舗面積10坪程度。
その他コストは、光熱費が約10万円、洗濯機等のリース代が約13万円とする。
※出典:「コインランドリー事業説明会(ダイワコーポレーション)」レポート
まとめると以下のようになる。
売上(月商) | 30万円 |
---|
家賃 | 12万円 |
---|---|
人件費 | 3万円 |
光熱費 | 10万円 |
リース代 | 12万円 |
※人件費は、時給1,000円×1.5時間×20日とした。
利益-7万
ありゃ?大赤字だと!
まとめ:コインランドリーで儲けるにはかなりの努力が必要
あくまでもざっくりとしたシミュレーションなので、実態は分からない。
とはいえ、コインランドリーは簡単に儲かる商売ではないということは分かった。
調査の日は雨だったため、通常よりも売上が多かったかもしれない。
にもかかわらず赤字というシミュレーション結果が出た。
コインランドリー経営で黒字を出すためには、洗濯機をリースではなく初期一括買取にしたり、オーナー自らが店内掃除をして人件費を節約したり、集客をがんばったり、などといった経営努力が必要ということだ。