代理制度とは

agent

物件の売買の種類には、

  1. 売主
  2. 媒介
  3. 代理

の3種類があります。

この記事では、「代理」について詳しくお伝えします。

※出展:合格しようぜ! 宅建士 2016 音声付きテキスト&問題集 下巻[権利関係等]。以下、出展元の記載がない場合は同著からの引用。

1)代理の仕組み

1-1. 代理行為の3つの要件

  1. 代理人に代理権があること
  2. 顕名
    ※相手方に「本人のためにする(自分は代理人である)」と示すこと。
  3. 代理権の範囲内での代理行為であること


代理権の範囲
  1. 保存行為・・・家屋の修繕など。(現状維持)
  2. 利用行為・・・建物を賃借して賃料を得る。(収益を図る)
  3. 改良行為・・・家屋に造作する。下水道を引く。(価値を増加させる)


1-2. 代理行為の瑕疵

代理人が詐欺などを受けた場合の取り扱いは以下のようになります。

  1. 代理行為から生じる取消権などは本人に帰属する。
  2. 取消権などの発生の有無は、代理人を基準に考える。

逆に、代理人が詐欺などを行った場合は取消できません。

1-3. 二種類の代理行為

法定代理

未成年者の親権者や成年後見人など、法律の規定により特定の者が代理人になる制度のことです。
本人の意志は関係ありません。

任意代理

本人が代理人を選択し、契約によって代理権を与える行為です。
委任による代理人、とも言います。
任意代理では、制限行為能力者(未成年者等)でも代理人になることが可能です。

1-4. 自己契約・双方代理の禁止

自己契約や双方代理が行われた場合は、無権代理行為として処理されます。

自己契約

自己契約とは、代理人Aが本人Bの相手方となってAB間で契約を締結することです。

双方代理

双方代理とは、代理人Aが本人Bと相手方Cの双方の代理人になって、BC間の契約を締結させることです。

1-5. 代理権の消滅

  1. 本人が死亡した。
  2. 代理人が死亡、破産、成年被後見人になった。

このような場合は代理権は消滅します。

2)復代理制度

代理人の代理人を、「復代理人」と言います。

2-1. 復代理制度の仕組み

  1. 復代理人は本人の代理人となる。
  2. 代理人は、復代理人を選んだあとも代理権を失わない。
  3. 復代理人は代理人によって監督され、復代理人の代理権は、代理人の範囲内に限られる。
  4. 代理人の代理権が消滅すると、復代理人の代理権も消滅する。


2-2. 復代理人の選任と、選任した責任

法定代理の場合

代理人は、自由に復代理人を選任することができます。
代理人は、復代理人の行為に対して全責任を負います。
ただし、やむを得ない事由で復代理人を選んだ場合に限っては、選任・監督に過失があった場合のみ代理人が責任を負います。

任意代理の場合

本人の許諾を得るか、やむを得ない事由がある時のみ、復代理人の選任が可能です。
選任・監督に過失があった場合のみ、代理人が責任を負います。
ただし、本人の指名に従って復代理人を選任した時は責任を負いません。復代理人が不適任であることを代理人が知っていて、本人に通知しなかった時は責任を負います。

3)無権代理と表見代理

無権代理とは、代理権がないのに代理人と称して代理行為を行うことです。
ただし、相手方からすると代理権があるように見える場合は表見代理となり、本人にも責任が発生します。

3-1. 無権代理があった場合

追認

本人が追認をしなければ、契約は無効です。

催告権

契約の相手方は、相当の期間を定めて、善意・悪意を問わず本人に追認するかどうかを催告することができます。
期間内に確答がないときは、追認を拒絶したものと見なします。

取消権

善意の相手方は、本人の追認前であれば契約取り消しが可能です。

無権代理人の責任
  1. 代理権を証明することができず、本人の追認も得られない時は、契約を履行するか損害賠償の責任を負います。
  2. 代理権がないことを相手方が知っていた時、または過失により知らなかった時は、上記責任は生じません。


3-2. 表見代理

表見代理には以下の3種類があります。

代理権授与の表示による表見代理

代理権を与えたように見える状況を本人が放置している場合です。

代理権の権限外の表見代理

代理権の範囲を超えて代理行為をした場合です。

代理権消滅後の表見代理

破産した後にも関わらず代理行為を続けた、などの場合です。

まとめ

「代理権を与えたように見える状況を本人が放置している場合に責任を負う」というのはかなり厳しい気がします。
本人がインターネットを使えない人で、表見代理人が自己のブログ等で宣伝していた場合、本人が気付く可能性は限りなくゼロに近いからです。
とはいえ、そういう法律になっているのでは仕方がありません。
自分の物件については、インターネット上で勝手に代理行為を行っている人がいないかどうか、常に本人が監視していなければいけないようです。

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