12/2、カタリバというNPOの事業報告会に参加してきた。
NPOカタリバを一言で説明すると、困難な状況にある子どもたちを支援している団体、である。
具体的には、
・東日本大震災(2011年)
・熊本地震(2016年)
・西日本豪雨(2018年)
などの大災害で学習の機会を奪われたり困難に陥ったりしている小学生〜高校生を支援対象としている。
未来への最大の投資は、子どもたちへの教育だと思う。理念に共感できる部分が大きいので、2015年から募金を継続している。
報告会に参加する人は「語り合う」つもりで
事業報告会という名称ではあったが、一般的な「報告会」とはだいぶ様子が異なっていた。
まず、6人から8人ほどのグループに分かれて輪になって座る。
簡単な全体報告の後、各グループの進行役(スタッフ)がそれぞれのグループを仕切り、参加者一人一人に質問をしてもらったり話し合ったりする。
「実際にどんな活動をしているのか、話を聴きにいこう」
程度の軽い気持ちで参加してみたのだが、けっこうガッツリ話さなければいけない場だった。正に「語り場」である。
時間も13時~17時と長丁場である。
※私は参加しなかったが、そのあと懇親会もある。
自分は話すことはそんなに嫌いではないが、話すこと自体が苦手にとってはけっこう苦行かもしれない。この「カタリバ」スタイルを含めて支援したいと思えるような支援者が求められているのだろう。
自分の意見を話す行為それ自体、ある程度の自信や自己肯定感を必要とする。カタリバスタイルが子供たちに与えるであろう影響を、支援者たちにも実感させたいのかもしれない。
参加者やスタッフが生き生きと語り合う光景はとても好ましいものではあったが、光が強いと影も感じてしまう。私はリア充っぽさを感じると反射的に逃げたくなってしまう悪い癖がある。この性格は過去の経験の影響を受けていると思うが、子供のころの体験というのは人格形成に大きく影響を与えるのだな、と改めて感じた。
カタリバが運営している「コラボ・スクール」という学習支援事業の卒業生の生の声を聞けたのは非常に良かった。スクールスタッフの愛情が卒業生たちにとても良い影響を与えていることを感じた。もっと毎月の寄付額を増やしたいと思った。
燃え尽きない仕組み
カタリバは2001年設立なので、スタートアップと呼ぶほど新しい組織ではない。しかし、ベンチャー気質を感じた。やりたいことや、社会の要請があることに次々と取り組んでいる印象を受けた。
一方で、ボランティアやインターンスタッフのやる気に頼っている部分が大きいようにも感じた。報告会の中でもスタッフの皆さんはとても精力的に動いており、燃え尽きてしまわないか少し心配にもなった。この報告会自体が、スタッフたちのモチベーション維持や、組織の理念共有にも役立っているようだ。
話は変わるが、ご高齢の参加者が
「自分は戦後の悲惨さも経験しているが、(震災と比較して)こんなもんじゃなかった。」
とマウンティング!と思えるような発言をしていてビックリした。が、その後、
「スタッフの皆さんは、自分自身を幸福にできるくらいのお給料をもらえてますか?」
というような話もされていて、おぉ、良いことを言うな、と思った。
人助けをするにも、自分に余裕がないと続かない。社会的起業はいろいろ面倒くさいこともあるだろうけれど、無理のない範囲で長く続けていってほしい。