広告費を払わないつもりなら客付け業者を回るのは時間のムダ

不動産経営

hatomark
※出展:宅建協会

空室対策のため、不動産屋さんを7箇所回りました。

持参したもの

以下のものを持参しました。

  1. 物件チラシ
  2. 間取り図
  3. 室内写真
  4. 名刺
  5. 印鑑
  6. 筆記用具


1. 物件チラシ

maisoku
※出展:グッドモーニングコミュニケーション(株)

チラシは、他社(以前の管理会社)さんが作ってくれたものをカラー印刷して持っていきました。
そちらの不動産屋さんにも「一般媒介」で募集してもらっているので、他社に情報を共有しても特に問題はありません。

今回、他の不動産屋さんを回っている理由は、露出を増やして空室期間を短縮化するためです。以前の管理会社さんに不満があるわけではありません。

2. 間取り図

madori
※出展:e-house

別の不動産屋さんに作ってもらった間取り図を持参しました。

3. 室内写真

usb-ram
※出展:Toshiba Direct

USBメモリー内に室内写真を大量に保存しておきました。
不動産屋さんに物件まで来てもらう手間を省くためです。
各部屋名でフォルダを作成して、整理して保存しておきました。

とある先輩不動産投資家さんのブログで、
「募集を依頼する際、写真を保存したSDカードを不動産屋さんに持って行くといい。そうすれば、担当者がデータをちゃんと自分のPCにコピーして保存できるかどうかチェックできる。」
という内容を見た記憶があります。URLを保存していなかったので、どなたのブログだったかは忘れてしまいましたが。

普通にPCを使っていると忘れてしまいますが、年配の不動産屋さんにはPC操作が苦手な方もいらっしゃいます。
募集や管理を依頼する側としては、ある程度PCを使いこなせる不動産屋さんの方が安心できます。

4. 名刺

情報が古い名刺でしたが、ないよりはマシと思い持っていきました。

5. 印鑑

契約書等の捺印で必要になるかと思い持って行きましたが、使いませんでした。

6. 筆記用具

訂正事項・伝達事項などを書くのに使いました。

他に持って行った方が良かったもの

建築図面や公図・登記簿があるとベターでした。

訪問先の不動産屋さんの反応

1社目:スタンダードな対応

電車に15分乗って、大きな駅に移動します。
その駅のすぐそばの不動産屋さんを、最初に訪問しました。

店の外にはマンション・アパート・戸建などの賃貸情報が多数貼りだされています。お客さんも入りやすい雰囲気です。

お店のドアを開け店内に入ります。
『一般媒介の募集のご相談をできればと思い、伺いました。今、お時間はございますか?』
自分の名前と用件を伝え、名刺を渡します。

宅建知識の付け焼刃ですが、「一般媒介」という言葉を使ってみました。
宅建を持っている人なら話が早いと思ったためです。
もくろみ通り、取引士の方が対応してくれました。

広告費および家賃等の諸条件を伝え、物件チラシ・間取り図をお渡ししてコピーを取ってもらいます。
室内写真の入ったUSBメモリーも渡して、事務所のPCにコピーしてもらいました。

「保証会社は使いますか?」
と質問されました。
他社さんが作ってくれたチラシに「保証会社利用」と書いてあった点が気になったようです。

『いえ、保証人さんがついてくれるのであれば、そこまでは求めていないです。』
とお答えしておきました。
自分が借りる立場なら、保証人を用意できるのであれば保証料は節約したいものです。

帰り際に、
「ちょっと遠い場所の物件なので、どこまでお手伝いできるか分かりませんが、可能な限りご紹介します。」
と言われました。

お時間をいただいたお礼を言って、店を出ます。

2社目:「別の支店に行って下さい。」

1社目に向かう際、電車から偶然見かけた不動産屋さんを訪問しました。

この不動産屋さんは、別の駅にも支店があります。どちらかというと、別の支店の方が私の物件にも近いです。
しかし、同じ会社なら物件情報を共有してくれるのではないか?という淡い期待を抱いて、お店に入ってしまいました。

1社目と同様に、
『貸家の一般媒介でご協力いただければと思いまして・・・。』
と覚えたての宅建用語を使ってみます。

しかし、対応してくれた事務員の方からは、
「は?どういったご用件ですか?」
と、完全にスルーされました。

専門用語は相手を見て使った方が良い、と反省しました。気を取り直して、
『家を貸している者なのですが、入居者さんの募集をお願いしたいのですが』
と伝えると、

「あー、〇〇〇町ですか。そこの物件なら、別の支店でご相談された方が良いと思います。」
と言われました。

この不動産会社さんは、支店間で物件情報を共有していないようです。

3社目:お昼休み

電車に乗って2つ隣の駅に移動します。
この駅にも不動産屋さんがあるという情報をタウンページで知りました。

しかしあいにく12時過ぎと時間帯が悪かったためか、
「現在外出中です。お急ぎの場合は携帯までご連絡ください。」
との貼り紙が出ていました。

そこまで急いでいるわけでもありませんし、お客さんが気軽に物件探しに立ち寄れるような雰囲気のお店でもなかったため、パスして次の不動産屋さんに向かいました。

4社目:フツーの一軒家

再度電車に乗り、別の駅に移動します。
別の日にホームセンターに買い物に行った時、不動産屋さんの看板を目にしたことがあったからです。

不動産屋さんの近くまで行ってみましたが、どう見ても普通の一軒家です。

single-house
※イメージ。出展:ガールズちゃんねる

部屋を探している人が訪問するようなお店にはとても見えません。
スルーして次の不動産屋さんに向かいました。

5社目:「組合員の物件しか扱ってない。」

引き続き駅周辺を歩いていると、JA(農協)系列の不動産屋さんを発見しました。
店構え自体はよくある不動産屋さんと似た雰囲気です。物件チラシがたくさん貼ってあります。
中に入ってみます。

『貸家の募集をお願いすることは可能ですか?』
と声を掛けてみましたが、

「ウチは、組合員さんの物件しか扱っていないんですよ。」
とお断りされました。
農家で地主のアパート経営者限定の不動産屋さんのようです。
次の不動産屋さんに向かいます。

6社目:のれんに腕押し感

またまた電車に乗り、比較的大きな駅に向かいます。

いい加減お腹がすいてきました。
しかし、また明日不動産屋さんを訪問するのも面倒です。
一日で済ませてしまいましょう。

ピンクのフランチャイズチェーンで有名なお店に向かいます。

pinkhouse
以前に埼玉で、このチェーンのお店に行ったことがあります。
その時は、
「広告費払ってくれないんだったら、アンタの物件は紹介しないよ。既存物件を優先して案内するからそのつもりでヨロシク。」
みたいなことを言われて目がテンになりました。
※実際は遥かに柔らかい言い方でした。

それ以来、このチェーンの印象が最悪なのですが、もののついでに寄ってみました。

一応話は聞いてくれましたが、明らかな義務感が伝わってきました。USBメモリーの写真をお渡しするのも忘れてしまいました。
こちらもついでの入店だったので、お互いさまと思うことにします。

7社目:管理も可。ただし広告費は2か月分。

本日最後の不動産屋さんです。

お店に入ろうとしたら、社員さんが外出からちょうど戻るところでした。お店のドアを開けて迎え入れてくれました。
その社員さんが対応してくれましたが、名刺をもらってビックリ、社長さんでした。
不動産屋さんでは社長さん自ら対応してくれることも珍しくありません。

チラシをお渡しし、物件の募集条件や情報をお伝えします。
USBメモリーの写真データもお渡ししました。

「管理業務をおこなう場合は、広告費が2か月分必要になりますが、よろしいですか?」
と質問されました。
管理業務の面倒さを考慮すれば、2か月分は特に不当な要求ではありません。
お客さんが決まったらすぐにでも関東に引っ越す予定なので、広告費2か月分でも構わない旨をお伝えしておきました。

余談ですが、地主系大家さんよりもサラリーマン大家さんの方が、入金確認や滞納への対応はしっかりしている、というような話も伺いました。
地主さんはお金に困っていない人が多いためか、入出金におおらかな人が多いのかもしれません。

本当はこの後に、2社目の不動産屋さんの別の支店に行こうと思っていたのですが、「別の支店に行ってください」という対応でモチベーションが消えたので、7社目で終わりにしました。

まとめ

一般媒介の依頼で不動産屋さんを訪問する際は、「広告費〇か月分支払いますよ」と、なるべく早い段階で伝えた方が良いと感じました。
伝える前と後では、明らかに不動産屋さんの対応が違うからです。

ピンクのフランチャイズチェーンの埼玉のお店で「広告費は支払えないんですが・・・」と伝えた際、担当者さんからは見る見るやる気が失せていきました。
同じくピンクのフランチャイズチェーンのお店(この記事の6社目)で『広告費一か月分払います』と伝えたら、「いちおう話は聞いといてやるか。」という雰囲気にギアチェンジしました。

広告費が2か月分、3か月分と増えるにしたがって、モチベーションを増やしていけ!というマニュアルでも存在しているのかもしれません。

もともと広告費を支払うつもりがない場合も、「広告費は支払えないんですが・・・」と早めに伝えておいた方が、相手もそのつもりで話を聞いてくれます。
不動産屋さんも営利事業なので、お金にならずに手間だけ掛かる仕事を嫌がるのは当然です。

明らかにやる気のない担当者さんが相手であれば、貸主としても「こりゃダメだ。」と早めに切り上げることができます。
そうすれば双方時間が節約できるというメリットは享受できます。

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