建築確認の流れ　大規模建築物と小規模建築物の違い

家を建てたり、増築を行ったりする際には「建築確認」という手続きが必要になります。
中古戸建投資をしている限りは関係ない話ですが、古家を取り壊して貸家やアパートを新築する場合には知っておく必要があります。

家を建てるためには、設計図や仕様書等が建築基準法等に違反していないかどうかについて、建築主事や確認検査機関の「確認」を受ける必要があります。
※出展：合格しようぜ! 宅建士 2016 音声付きテキスト&問題集上巻[宅建業法・法令上の制限]。以下、出展元の記載がない場合は同著からの引用。

建築確認は以下のような流れで進行します。

3階建て以上の共同住宅で、特定工程（2階の床・梁の配筋工程など）がある場合は中間検査が必要です。

私のように個人でやっている不動産投資家に関係がありそうなのは以下2種類です。

「大規模」という言葉を聞くと、木造の低層アパートには関係ない印象を持ってしまいますが、実際は多くのアパートがこちらに該当します。

以下のいずれかに該当する場合、大規模建築物として扱われます。

以下のいずれかに該当する場合、大規模建築物として扱われます。

大規模建築物では、大規模修繕・模様替えの際にも建築確認が必要です。

特殊建築物（学校や病院など）、大規模建築物以外は全て小規模建築物として扱われます。
ちなみに、延床面積が10平米を超えなければ建築確認は不要ですが、そんな狭い家は普通ありません。

小規模建築物では、新築・増改築・移転の際に建築確認が必要です。

小規模建築物では、申請から7日以内に交付されます。
大規模建築物では、申請から35日以内に交付されます。

工事完了から4日以内に、建築主が検査申請を行います。

工事完了の検査申請から7日以内に交付されます。
大規模建築物では、検査済証交付後でなれば使用開始できません。

新築住宅を作るには膨大な行程を踏まなければいけないということが良くわかります。申請や検査の過程で必要な人件費を考えれば、新築住宅が高額になってしまうのも当然です。
かといって、コストを下げるために建築基準法と照会する手順を飛ばしてしまっては、欠陥住宅が大量に出来上がってしまいます。

コストと品質はトレードオフの関係にありますが、少しでも安い住宅を作りたい人にとっては、新築住宅に関する各種規制は目の上のタンコブのような存在かもしれません。