中古木造アパートと中古RCマンション、一棟買うならどっち?

不動産経営

昨日の記事のまとめ部分でも触れたが、中古木造アパートと中古RC(鉄筋コンクリート)マンションどちらに投資すべきか迷っていたので、両者を比較してみた。

比較表

中古木造
(石原流)
中古RC
(河田流)
構造 木造 RC
物件価格 1500万~4000万 1億~3億
目標利回り 約20% 約10%
自己資金 300万円~ 1000万円~
金融機関 日本政策金融公庫・地銀・信金・信組 メガバンク
築年数 不問 15年以内
家賃相場 利回り次第 1戸4万円以上
特徴 キャッシュフロー重視。 積算評価が出るもの。
メリット 少ない自己資金で始められる。
利回りが高い。
長期融資を受けやすい。
規模の利益が働くため家賃収入を増やしやすい。
デメリット 融資を受けにくい。
修繕費を減らすには工夫が必要。
空室率が高い。
自己資金がそれなりに必要。
RC独特の維持費・修繕費が掛かる。

※上記表を作成するにあたり、
「まずはアパート一棟買いなさい」(著:石原博光氏)
「金利1%台で融資4億円を引き出す不動産投資」(著:河田康則氏)
上記2冊を参考とした。

中古木造(石原流)の特徴

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利回りが高い物件を購入し、空室を努力と創意工夫で埋め、次の物件を購入するための頭金を積み上げていく戦略。

中古RC(河田流)と比較して少ない自己資金で始められる点が、中古木造(石原流)の最大のメリットだ。

ただし、高利回りで好条件な中古アパートはすぐに売れてしまう。入手するにはスピードと根気が必要だ。
また、利回りの高い中古アパートは耐用年数(22年)を超えていることがほとんど。融資を引くにはテクニックが要求される。
建物自体が古いため、空室が発生しやすく、修繕が必要になる頻度も高い。

中古RC(河田流)の特徴

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積算評価が物件価格より高い物件を購入し、保有数を増やしていく戦略。

中古木造(石原流)と比べ、長期の融資を引きやすい点が中古RC(河田流)の最大のメリットだ。
RCマンションの耐用年数は47年と、木造アパートの倍以上。このため、築15年の中古RCマンションでも、30年ローンで銀行から資金調達できる可能性が高い。
メガバンクから資金調達できれば、地銀や信金から借りた場合に比べ、金利負担を半分以下に抑えることができる。

この戦略では、自己資金が1000万円程度必要になる。地道に長期間貯金をしてきた人でなければ、この戦略を採用することはできない。

また、RCマンションはエレベーターや給水ポンプなどの共用設備維持のため、木造アパートよりも高額な維持費がかかる傾向がある。

まとめ:自己資金および目指す家賃収入水準で選ぶ

中古RC(河田流)を実行するには、少なくとも1000万円の自己資金が必要だ。
自己資金が少ない人は、消去法的に中古木造(石原流)を採用するしかない。
中古木造アパート投資が「弱者の戦略」と呼ばれているのもその通りかもしれない。

中古木造アパート投資は「弱者の戦略」かもしれないが、複数の中古アパートを取得していけば年間家賃収入数百万円を目指すことは充分可能だ。

(参考)
【アパート経営】自己資金300万円の自営業者が10年で家賃年収1000万円を実現するには?
家賃収入で月100万円を超えたいなら余計なことはするな!寺尾恵介さんセミナー in 東京国際フォーラム

家賃収入1億円レベルを目指しているのであれば、中古木造アパート(石原流)ではなく、最初から中古RCマンション(河田流)で行くべきだろう。

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