新築なのに空室だらけ?アパート経営を始めるなら注意すべき6つのポイント

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「定年退職した後、年金だけでゆとりある生活を送れるのだろうか?」
「ボーナスや給料を減らされたりしたら、子どもの教育費や住宅ローンはどうしよう?」

こんな不安をお持ちではないでしょうか。
将来の不安への対策として、「アパート経営」という方法があります。
この記事では、アパート経営を検討している方向けに、新築アパート経営で失敗を避けるために注意すべき事項についてお伝えします。

空室の大量生産とマイナスのキャッシュフロー

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最近、近所に新築アパートができました。

完成から数か月たつのですが、まだひとりも入居者が決まっていないようです。
誰も入居していないアパートに入居者第一号として入居するのは、深夜の学校に一人で泊まるみたいでちょっと怖いです。
完全に余計なお世話なのですが、心配になってきました。

新築アパートは言ってみれば「空室の大量生産」です。
さらに、新築でアパートを建てる際、たいていの人は借金をします。
金利返済という「マイナスのキャッシュフロー」と、「全室空室」という難敵を同時に相手にしなければいけないのが「新築アパート経営」という戦いです。
準備不足で挑めば、こっぴどくやられるのは目に見えており、入念な事前計画が求められます。

ところで新築アパートにとって、完成後しばらくのあいだ空室が続くというのは、よくあることなのでしょうか?

空室率70%~100%の新築アパート

調べていたら似たような事例が見つかりました。
新築アパートの空室という現象は、珍しいことではないようです。

首都圏新築アパートが空室率70%

3月中旬までに完成し、賃貸募集をするはずでした。
しかし、工事が少し遅れて・・・・3月末にやっとアパートの引き渡し!!
募集を3月中旬から開始するも、空室が埋まらない状況が続き・・・・現在でも空室率はなんと約70%
新築ですよ!!

※出展:楽待
新築で空室率70%というのは、かなりの危機的状況です。

内容を見る限りでは、業者さん側の対応が不誠実なようにも見えます。
とはいえ、大家さん本人が事業の最終責任者である事実には変わりがなく、大家さんの勉強不足・準備不足感は否めません。

このケースではその後、対策によって満室を達成できたようです。
※出展:新築アパート空室率70%の結末は・・・悲劇からの脱出計画の結果はいかに!!

他にも、次のような新築空室アパートの事例も。

新築アパートで全6戸空室

30年一括借り上げ~とCMしているところの新築アパートがあります。
立地条件がよくないからか、全6戸すべてが空室です。
完成して間がないですが、もう少したてば家賃設定は安くなるものでしょうか?

※出展:教えてgoo

この質問者さんは賃貸不動産に相当詳しい方のようです。
大家側としてはあまり関わりたくないタイプです。

「一括借り上げ」「サブリース」なら安心?

「教えてgoo」のケースでは、「30年一括借り上げ」というキーワードが出てきます。
「30年一括借り上げ」は「サブリース」の一種で、空室であろうとも家賃を受け取れる制度です。

「空室リスクから解放される」と聞くと素晴らしい制度のように聞こえますが、もちろんいいことばかりではありません。
空室リスクをサブリース会社に負担してもらう代わりとして、家賃から2割ほど差し引かれます
また、5年ごとにリース料金の見直しがあり、空室状態や家賃相場によって受け取れるお金が減ります。

新築アパートの最大のメリット

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新築アパートの最大のメリットは、「高い家賃が受け取れること」です。

その高い家賃の一部をサブリース会社にみすみす渡してしまうというのは、もったいなさすぎます。
サブリース契約よりも、入居者さんと大家との直接契約にした方が、収益的には望ましいです。

ところで、高い家賃を受け取れる時期は新築から数年間に限られています。
新築時から2~3年も経過してしまえば、家賃を5~10%下げる必要も出てきます。
なぜなら、周囲に新しい競合アパートができる可能性が高いからです。
競合は、あなたのアパートの家賃を参考に家賃を決めます。
同じ家賃であれば、お客さんはあなたの「古い」アパートよりも、競合の新築アパートを選ぶ可能性が高いです。

最も高い家賃を受け取れる新築時に空室が続くというのは、非常に大きな機会損失です。
借金返済を早めるためにも、空室期間は可能な限り短くしたいものです。

新築完成の瞬間に満室にするための6つの方法

新築時の空室期間を短縮し、リスクを減らすためには以下のような方法が考えられます。

1)収支計画を悲観的に立てる

売り上げ予想を建てる際に、厳し目のシナリオを立てます。
例えば、

  • 完成から2~3年経過後は家賃を5%下げる
  • 5年ごとに家賃を5%ずつ下げる
  • 予想空室率を高めの数値で設定する

など。

2)立地調査

踏切や墓地、ゴミ処理場や化学工場など、周辺に募集の障害となるような迷惑施設が存在していないか、くまなく調査する必要があります。
スーパー、コンビニなど生活利便施設への距離や、生活動線の確認ももちろん必須です。

3)建築計画の改善

一年の中で最も賃貸需要が高まる2月~3月の繁忙期を逃さないためにも、完成予定時期を繁忙期の3か月以上前の、11月~12月に設定する必要があります。
万一アパートの完成が遅れても募集に支障をきたさないために、共用部分や一部の部屋を先に完成させるように、建築計画を立ててもらっても良いでしょう。

4)入念な募集計画

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※出展:Time Property Management

遅くとも完成の1年ほど前から募集を開始する必要があります。
募集期間を長くしたところで、仲介業者に余計にお金を支払わなければいけないわけではありません。
建築会社から完成予想図が上がってきたらすぐ、物件周辺の仲介業者を回るべきです。
完成が近づいても空室がなかなか埋まらないようであれば、キャンペーンなどの計画を立てることもできます。

5)競合調査の継続

アパート建築前・建築中・完成後と、周辺に競合の新築アパート計画が無いかを継続してチェックする必要があります。
競合がどんな間取り・設備で、家賃はいくらなのかを常に注視しておけば、早めの対策が打てます。

6)普通の空室対策もする

以下の空室対策は新築時に限ったことではありませんが、空室がある限りは継続して実施する必要があります。

  • 一般媒介にして多くの仲介会社に紹介してもらう
  • 複数の仲介業者を回って、物件の詳細資料を渡す
  • 広告料を約束し、優先的に案内してもらう
  • ネットに掲載
  • 退去予告があったらすぐに募集を開始
  • 適正家賃に常に更新する
  • レントフリーなどのインセンティブを用意する
  • 募集看板を工夫する
  • 一部の部屋をモデルルーム化する

など。

土地に余裕があれば戸建賃貸もアリ

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※出展:売れる戸建賃貸|FPコミュニケーションズ

入居者獲得競争から頭一つ抜け出すためには、差別化戦略も必要になってきます。
上記例では、アパートの代わりに戸建を建てて賃貸物件として提供しています。

戸建の方がアパート一室よりも高い家賃が受け取れますし、入居付けも比較的容易で、入居期間も長くなる傾向があります。
土地の広さに余裕がある場合には、アパート一棟を建てる代わりに戸建を2~3棟建てても良いでしょう。

まとめ

こうして見ると、新築アパート計画時にはやること山積みということが分かります。
「アパート経営で片手間ラクラク副収入」などという甘い言葉は、完全なウソです。
アパート経営以外に本業をお持ちの方や、遠隔地にアパートを建てる方にとって、上記対策を全て実施するというのは現実的ではありません。
ご自身にできる範囲で、可能なことから手を付けていくのが現実的な線でしょう。

参考資料

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