「コンパクトソーラー発電所説明会」セミナーレポート:金余り感を実感

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2016年8月21日、渋谷の株式会社フィット東京本社にて開催された「コンパクトソーラー(小規模太陽光)発電所説明会」に行ってきた。
太陽光パネルの設置角度を浅くすることで投資効率を上げる方法や、日本政策公庫との面談での注意点など、参考になる内容が多かった。
以下、覚え書き。

「土地建物なしでも20年で4180万円の収入を得られる太陽光発電投資とは?」

(株)フィット・松本氏による説明。

太陽光発電の3つのメリット

  1. 収入…54kWで年間209万円、67kWで261万円の予想収益。
  2. 節税
  3. 安定収入


コンパクトソーラーとは

  • 太陽光発電システム
  • 借地
  • 管理・メンテナンス

この3点を含めて提供している。

(株)フィットについて

前身は不動産会社。2010年にメガソーラー事業に参入。年商は約70億。
神山(徳島県)のメガソーラーからは月500万円程度の安定収入が上がっている。
全国1195箇所で太陽光発電所を展開。徳島県の吉野川沿いなどの田畑を借りている。
フランチャイズ展開もしている。
社長の鈴江は「太陽光発電の真実」という書籍も出版。
2016年3月11日に東証マザーズに上場。

不動産投資より太陽光発電が優秀な4つの理由

  1. 販売単価(家賃)の下落がない…固定価格買取制度。
  2. 増収要因がある。…日射量等。
  3. 償却期間が短い。…17年。
  4. 収益性が高いエリアでも土地が安い。


他国との比較

  • ドイツ:10円
  • フランス:12円
  • イギリス:19円
  • 日本:24円

※1kWhあたりの買い取り価格。1ユーロ110円で計算。
世界的に買い取り価格は下落傾向だが、他国と比べると日本はまだ高い。
太陽光発電システム自体の費用も下落傾向のため、利回りには変化はあまりない。
なお、日本の平均日射量はドイツよりも2割多い。

発電量のピークは春

気温が低く日射量が多い3月~5月が発電のピーク。

パネルの設置傾斜角度は30度がベスト

30度の傾斜を付けて設置した場合を100%とすると、10度の傾斜では95%。

設置傾斜角度4度の理由

当社では4度の傾斜で設置している。
一般的な設置傾斜の30度に比べると発電効率は多少落ちるが、敷き詰められるパネルの量(パネル密度)が増えるので、全体的な発電量に影響はない。
架台が不要なため、工事費を低く抑えられる。地震にも強い。

パワーコンディショナー容量は50kW未満だが、実際のパネル容量は67kW(=過積載)。発電量が多い。

唯一の欠点は、雑草の影響を受けやすい点。

各アレイの間に人一人が通れるくらいのスペースを確保している。鳥のフンの掃除などメンテナンスのため。敷地の周囲は日陰を作らないような細いフェンスで囲んでいる。

日本製よりではなくヨーロッパ製を採用している理由

RECソーラーというノルウェーのメーカーのパネルを主として使用している。
日本製に比べてコストが低く、信頼性が高い。ツインピークという機構を用いており、日陰に強い。
メーカーの発電保証(20年)が初年度の97%と手厚い。
ちなみに日本のメーカーでは80%程度の保証が主。
全世界で見ると、太陽光パネルの地域別シェアはヨーロッパが70%超。流通量が多い。

パワーコンディショナーは「新電元」という会社のものを利用している。故障が少ない。

太陽光発電所は設計が全て

電柱などから生じる日陰を避けて、いかに多くのパネルを設置できるか。
ラプラスシステムを利用して発電量をシミュレーションしている。ほぼ実績値に近い値がでる。

太陽光発電を事業所得にするためには

敷地をフェンスで囲う、定期的に除草しているなどの条件を満たせば、事業所得として給与所得等と通算できる。

太陽光発電の節税効果


アプラスの太陽光発電ローン(金利2.7%)を斡旋している

2000万円を借り入れたとして、金利が1%異なれば、20年で170万円もの差になる。
当社で提携しているアプラスの「野立てローン」では、損害保険が付いて2.7%。
日本政策金融公庫では、属性によっては1%を切る場合も。ただし、投資家自らが担当者に事業計画を説明する必要がある。
公庫の場合、借地物件では融資を受けることは難しい。
なお、公庫の担当者との面談で「投資」という言葉を口にすると、それだけで融資NGになるという話もある。
あくまでも、「発電事業」という立付けで話をするべき。

契約から売電開始まで、1ヶ月以上かかることもあるので、最初の返済時には自己資金が必要となる。

太陽光発電の3つのリスク

  1. 災害リスク…台風・水害・地震等。
  2. 発電不良リスク
  3. 制度変更リスク…360時間ルール等。


360時間ルール(買い取り抑制)への対策

四国・中国電力管内では、10kW以上の発電所が対象となる。
東京・中部・関西電力管内では、低圧(50kW未満)は対象外。
当社のコンパクトソーラーでは抑制保険もつけている。抑制が発生したら10万円を給付する。
なお、360時間フルで買取が制限された場合、年間収益の約20%が失われる計算になる。

収益アップのための3か条

  • 発電実績の多いパネルを選ぶ
  • ロス(電力損失)を最小化する
  • 日射量の多いエリアを選ぶ


コストダウン4か条

  • 金利を下げる
  • 管理費用・メンテナンス費用を圧縮する
  • 維持にかかる電気代を節減する
  • 地代の低い場所を探す

当社のメンテナンスサービス(スタンダードプラン)は、月5,800円。遠隔監視も付いてくる(月一回のメール送信)。除草費用は別途必要。

撤去費用は50kw規模で100万円

20年の借地物件については、20年後に撤去費が発生する。
参考程度に、54kWの発電所の撤去費用が約100万円。

質疑応答

Q. 各案件の明細費用等の内訳は見られるか?

A. 事業申込(※)してくれた方に公開している。
※説明会会場では、参加者に「事業申込書」という書類が配布される。実際に案件の紹介を受けるためには、この書類で申し込む必要がある。ちなみに私は「勉強中」ということで申込書は提出しなかった。

Q. 傾斜角度が低いと、大雨で被害・影響はないのか?

A. 今のところ、冠水したという事例はない。カラスが石を落としたとかでパネルが割れたことはある。

Q. 御社はどこで儲けているのか?

A. パネル等設備を卸値で仕入れているので、販売差益がある。

Q. 土地は農地?

A. はい。農地転用で雑種地にしている。

Q. 申込が重複した場合は?

A. 融資が先にOKになった方や、現金で申し込まれる方を優先している。

感想

設置角度を浅くして設置枚数を増やす、という方法については考えたこともなかった。架台も不要、工事も容易ということであれば、DIY発電所向きの手法かもしれない。

  • (発電所を)作ったそばから売れていく
  • 供給が追いついていない

という話も出た。

買い取り価格は低下傾向にあるものの、太陽光発電投資は相変わらず活況を呈しているようだ。

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