「年間家賃収入〇千万円」「資産●億円」をうらやむ必要はない:キャッチコピーの裏側にあるもの

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不動産投資の本を読んでいて、次のような言葉を目にしたことはありませんか?

  • 年間家賃収入〇千万円
  • 資産●億円
  • 所有物件数〇〇〇戸

このような経済的成功を引き合いに出して、読者の関心を引こうとしている「不動産投資本」や「不動産投資セミナー」は数多く存在しています。

数値と実例を使って読者の関心を引こうとするのは、商業的には当然のことです。しかし「読む側」、特にこれから投資家になろうとしている人であれば、キャッチコピーの裏側を考える必要があります。

1) 「年間家賃収入〇千万円」の裏側

家賃収入は、多ければ多いほど良い。
ついそう考てしまいがちですが、次のような点を考慮する必要もあります。

  • 借金の有無
  • 借金の返済期間
  • 毎月の返済額
  • 税金を支払うための現金の確保
  • 節税

私は借金が苦手な人間です。
「借金があると思うと、安心して眠れない!」とまでは行かないにしても、借金がある限りは心から安心できないタイプです。家賃収入が増えることは確かに魅力的ですが、借金による不安と天秤にかけた場合、「無借金」という安心感の方が勝ってしまいます。

元々、「住宅ローン(と家族)に縛られて会社をやめられない」という理不尽を避けるために不動産投資を始めたのに、借金をしてしまえば元に戻ってしまいます。

あなたが、「借金をしてでも年収を増やしたい!」という決意を持っているのでしたら、借金を踏みとどまる必要はありません。その場合に考えておかなければいけないのが、「税金」という存在です。

年収が増えれば当然、税金も増えます。会社員をやめて専業不動産投資家になれば、健康保険料も上がります。住民税や国民年金の支払いも待っています。

これらの税金の支払いを考慮に入れずに、「やった!これだけ家賃収入があれば、海外旅行に高級レストランにオーダースーツ、高級車まで手に入るぞ!」などと無計画にお金を使ってしまえば、新たに借金しなければ税金を払えなくなってしまいます。

法律で認められている範囲での節税も考えなければいけなくなってきます。

2) 「資産●億円」の裏側

「資産」には「借金」も含まれます。どれだけ多くのマンションやアパートを保有していたとしても、その裏側には銀行からの融資(=借金)が存在しています。

それでは、借金が少なければ少ないほど良いのか言うと、それほど単純でもありません。借金が少ないということは、元金や利息の返済という「経費」が少なくなるということです。

自己資金のみで不動産投資をする場合には、

  • 新しい物件の取得
  • 既存物件のリフォーム
  • 減価償却

このような「経費」にできる支出を増やしていかないと、税金は高くなっていく一方です。

「資産が増えた」ということは、「保有物件数が増えた」ということでもあります。保有物件の管理や補修など、手間を掛けずに回していく仕組みも必要になってきます。

3) 「所有物件数〇〇〇戸」の裏側

不動産投資家の本を読んでいると、「〇〇棟目」という言葉を使っている方もいます。
この場合、「最初の物件から数えて〇〇棟目」ということで、「総保有物件が〇〇棟ではない」という点に注意する必要があります。

また、本を書いている時点と現在とでは保有状況が変わっている可能性もあります。例えば、大半の築戸物件を売却して、新築の物件に資金を移動していることも考えられます。

「一度購入した物件を手放さない」という戦略もあれば、「どんどん新しい物件に資金を移動させていく」という戦略もあります。どちらにも長所と短所があります。

「利回り」に関しても同様です。「利回りは高ければ高いほど良い」とも言えない場合もあります。例えば古い物件になればなるほど、空室期間が長くなり、リフォームの手間も増えることが多いです。たとえ利回りが低くても、新築で手間いらずの物件の方が総合的には得、という場合もあります。

まとめ:数値に惑わされず、自分に合った投資法を見つける

もしあなたが、「年間家賃収入〇千万円」「資産●億円」という言葉に心を動かされつつあるのであれば、今一度「自分に合った不動産投資法は何か?」という点に目を向けてみても良いタイミングなのかもしれません。

ここ数日、不動産投資の本を何冊か読んでいたのですが、以前に比べてあまり心に響かなくなってきていることを感じていました。その理由を考えてみたところ、「自分の不動産投資の基準が以前よりも固まってきたから」という結論に至りました。

「基準が固まってきた」というのはある意味、「コンフォートゾーン」(※)に留まってしまっており、成長を妨げているのかもしれません。
※「コンフォートゾーン」とは、自分が安心できる領域のこと。

とはいえ、私が不動産投資を始めたのは「安心するため」であり、ムリしてストレスを増やしてしまっては本末転倒です。亀のようにゆっくりとした歩みであったとしても、徐々に成長していくスタンスで続けていこうと思います。

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